かつて韓国では、どこの家庭でもキムチを手作りしていました。各家庭には自慢のキムチの味があり、女性は結婚するまでに美味しいキムチの作り方を身につけると良いお嫁さんになれると言われていました。

現在ではキムチ作りも多様化しています。スーパーなどで市販されているため、キムチを作れない人もいます。また、マンション住まいでスペースがなかったり、核家族化により大量のキムチを作る必要がなくなったりしています。そういった生活様式の変化に対応して、キムチを作れる大型の冷蔵庫が作られたりと生活に欠かせない食べ物です。

地域や家庭ごとに特徴があり、キムチの種類は100種類以上あるといわれています。

PR

キムチの歴史

キムチは4000年ほど前から作られていたと言われています。紀元前2世紀ごろの文献「詩経」に漬物の記録が残されており、それがキムチの先祖であると言われています。

昔は、野菜の獲れない冬のあいだでも、野菜が食べられるように保存食として塩漬けにしました。水キムチのような「冬沈(辛くないキムチ)」が作られました。宮中の国家機関では野菜を塩漬けにする施設「沈蔵庫」がありました。

辛くなっていったのは、唐辛子が登場してからです。古来からニンニクはありましたが、唐辛子が朝鮮半島に伝来したのは17世紀のことでした。あまりの辛さに毒だと思われていました。

しかし、唐辛子には腐りにくくする作用があることに気づき、18世紀半ばに唐辛子がキムチに使われた記録があるそうです。辛い唐辛子を入れた、水分を使わない漬物が登場しました。そして水分を使わなくなったことによって更に腐りにくい保存食となりました。やがて旨味成分である塩辛が入り、美味しい現代のキムチが誕生しました。

2013年にユネスコ無形文化遺産「越冬のキムチ作り(キムジャン)」が登録されました。キムチ作りが始まる時期に、韓国と日本は11月22日は韓国キムチの日と制定(2023年~)しました。

キムチの美味しさの秘密

塩分に強い乳酸菌、塩分に弱い腐敗菌があります。白菜や大根に塩をかけると水分が出てきます。その水分には糖質や無機質が含まれています。乳酸菌は糖質や無機質を活発に利用し、乳酸を作ります。すると乳酸発酵して酸性となり更に腐りにくくなります。酸っぱさの原因はこれです。

そしてニンニクのアリシンという強い殺菌力、唐辛子の辛み成分カプサイシンにも殺菌力があり、腐敗菌を抑えてくれます。さらに塩辛からでた旨味成分のアミノさんが加わり、最高に美味しいキムチが出来上がっていきます。

キムチが世界の健康食品5つに選ばれる

アメリカの雑誌が世界の健康食品5つを掲載したことがあります。それは、ギリシャのヨーグルト、スペインのオリーブオイル、インドのレンズ豆、日本の豆腐、そして韓国のキムチでした。

・乳酸菌…人間の腸の中で悪玉の腸内細菌と戦って、腸の調子を良くしてくれます。

・アリチアミン…ビタミンB1とニンニクのアリシンが結合した成分で、筋肉疲労や神経痛を和らげ体力増進の働きをします。

・スコルジニン…ニンニクの成分で、スタミナ作用があります。

・カプサイシン…唐辛子に含まれる成分で血液の流れを良くし、体を温めます。胃腸を刺激し、消化吸収に役立ちます。また高揚や鎮痛、抗ストレス作用のあるエンドルフィン効果もあります。

ビタミンAやCは塩分によって少なくなりますが、ビタミンB1、B2、B12、ナイアシンが作りだされます。

キムチが日本に広まったのは戦後

キムチが日本で知られるようになったのは1910年の韓国併合以降だと言われています。

日本では奈良時代から肉食を禁じられていました。そのため肉の臭みを消す香辛料が必要がなく、ニンニクなどの強い匂いは日本人には好まれませんでした。日本では、辛くて臭いものという認識でした。

昭和20年の戦後、在日朝鮮人の人たちが生活をするため焼き肉店等を始めました。日本にはそれまでなかった「辛くて赤いキムチ」が提供され、キムチは人気になっていきました。肉を沢山食べるようになり、ニンニクの匂いにも抵抗がなくなっていきました。

1988年のソウル五輪により韓国ブームが起こり、テレビや雑誌などで特集が組まれるようになり人気が加速しました。その売り上げは、日本の漬物であるタクアンを引き離して消費されています。

参考&引用図書

キムチの絵本 (つくってあそぼう) (農山漁村文化協会〉

家庭で楽しむキムチの味

キムチを作ってみた!

水キムチ

水キムチ

夏常温で一晩置くと、プクプクと発酵しました。お家で簡単にできて、すぐに食べられます。

キムチを簡単に作るアイテム (PR)

キムチを使った料理

キムチチャーハン

キムチチャーハン

ネギ油(油でネギを炒める)から始めるのが韓国風。

キムチチヂミ

キムチチヂミ

韓国料理の定番。様々な具材を混ぜ合わせた粉料理。「チヂミは」慶尚道などの方言で、標準語では「プチムゲ」や「チョン」と呼ばれている。

PR