中国の世界遺産の一つ「黄龍」は、岷山山脈の主峰・雪宝山(標高5588m)を望む玉翠山(標高5100m)の山麓にある全長7.5㎞の渓谷で世界有数のカルスト地形です。世界でも稀な石灰が生んだ景色です。

樹海に囲まれた渓谷には、3000以上の池が棚田のように連なっています。それはまるで龍の鱗のように見えます。黄龍の湧水の成分は石灰で池が深くなる程、青みの濃い池になります。さらに、微生物や藻類の繁殖により神秘的な色を見せてくれます。

黄龍で棚田のような堤防を作り上げているのは、石灰と落ち葉です。また、ボコボコとコブのように膨らんでいるものはかつての木です。それは、根に石灰が付着し木が流されコブができあがりました。

黄龍一体は、1983年に国の風景区に指定されるまで地図に記されていない秘境の地でした。そのため、自然が豊かでジャイアントパンダやキンシコウ等の貴重な多種多様な動物が生息しています。

ベストシーズンは雪解け水の多い7月~10月。ただし7月は天候が不安定なため、雨具と防寒具が必須です。紅葉で赤く染まる10月が人気です。冬季は水が凍り、雪も降るので、入場できない事もあります。

遊歩道が整備されており、ハイキングを楽しめます。また、遊歩道のコースからは離れていますが、2006年8月にロープウェイが開通しました。

黄龍のみどころ

黄龍寺

黄龍という地名の由来になっている黄龍寺は約600年前の明代に建てられた道教の寺院です。木像を飲み込んだ氷の世界が広がり、病気が治る神の水があると讃えられ巡礼者が訪れています。

黄龍の情報

詳細

入場料 200元(4月15日~11月15日)
60元(11月16日~4月14日)
ロープウェイ / 上り80元、下り40元
営業時間 7:30~19:00
必須な持ち物 パスポート

地図