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1661年フランス王ルイ14世が建造を命じた宮殿です。フランス三大芸術家に宮殿の設計をさせました。ルイ・ルヴォーは宮殿の設計を、シャルル・ル・ブランは室内装飾を、アンドレ・ル・ノートルは庭園の設計を担当しました。後に宮殿と庭園はジュール・アルドゥアン・マンサールが引き継ぎました。

庭園は、フランス式庭園の典型といわれ、ヨーロッパ各地の造園に影響を与えました。庭園にある大運河は人工的に造られたもので、約10㎞離れたセーヌ河から水なき地に水を引きました。

ルイ14世は、宮殿の建設中、毎日のように工事現場を見て回り、気に入らないところを細部まで直させるという、こだわりようでした。彼は、貴族に命を脅かされたことがありました。そのため、貴族をヴェルサイユに強制移住させ従わせました。また、民衆がヴェルサイユに入るのを許し、王の偉大さを刷り込み民衆のこころを掴んでいきました。

1682年にほぼ完成しましたが、宮殿内外の増改築は繰り返され、全ての工事が完了したのは19世紀に入ってからでした。

フランス・バロック式の最高傑作であり、太陽王と称されたルイ14世から3代にわたって続いたフランスの絶対王政を象徴する建物です。宮廷での贅沢な暮らしぶりがやがて、国家財政の破綻を引き起こし、フランス革命勃発の一因となりました。

ヴェルサイユ宮殿の主な見どころ

王室礼拝堂

ルイ14世が宮殿内に建てた最後の建造物です。マンサール設計の礼拝堂を義弟・ロベール・ド・コットが1710年に完成させました。国王たちは上階の特別席からミサに参列しました。

豊穣の間

王室の人々や貴族たちが飲み物や軽食を嗜んだ部屋です。ルイ14世の宝物コレクションがあり、賓客に壺や宝石を見せて楽しんだそうです。

メルクリウスの間

1715年にルイ14世が逝去した際、ここに遺体を1週間安置しました。暴徒の攻撃を逃れるための裏部屋に続く隠し扉があります。

鏡の回廊

1919年6月28日、第1次世界大戦の休戦を告げるヴェルサイユ条約が調印されました。

王妃の寝室

3人の王妃が使用し、19人の王の子がここで誕生しました。出産は一般公開されました。マリー・アントワネットの時代の家具や装飾が公開されています。

グラン・トリアノン

ルイ14世が宮廷生活から逃れて私的な時間を過ごすための離宮でした。後世に住んだナポレオン1世の家具などが保存されています。

プチ・トリアノン

ルイ15世が愛人ポンパドゥール公爵夫人のために着工した離宮です。完成前に夫人が亡くなったため、ルイ16世からマリー・アントワネットに贈られました。

ル・アモー

王妃マリ・アントワネットが、リシャール・ミックにプチ・トリアノンの周囲に作らせた小集落です。水車小屋、菜園、酪農場などによってノルマンディーの農村が再現し、牧歌的な田園生活を楽しみました。

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ヴェルサイユ宮殿の情報

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