グラン・カナリア島には、火山でできた火山島です。そこに、先住民が崇めた聖なる山々の文化的景観があります。先住民が星と大地を崇拝した聖地は2019年、スペインの文化遺産として登録されました。

切り立つ岩山にいくつもの穴が見られます。これは、かつて先住民が住んだ洞窟でした。断崖絶壁が一つの集落でした。鉄の文化を持たなかった先住民は、ひたすら岩を叩いて空間を作りました。斜面に広がる段々畑も先住民が作ったものでした。

洞窟は住居だけの役割をしたわけではありませんでした。大切な食糧が盗まれない用に、より高い所にある洞窟に貯蔵して守りました。多くの集落があり、食料や家畜の奪い合いが絶えず、他所からの襲撃に備え、絶壁に住処を作ったと考えられています。

降水量は日本の6分の1で、貿易風がもたらす雲に含まれる水分(滝雲)が雨の少ない島の水源となり、人々の生活を潤しました。

岩山のほとんどが溶岩です。その溶岩を積んだ石積みのお墓があります。1300年以上前に作られたものまであります。

先住民は主にアフリから渡ってきたといわれているグアンチ人が住んでいました。大航海時代にスペインに支配されるまで独自の文化を育んできました。しかし、スペインによって征服され、先住民は絶壁の洞窟に立て籠もり抵抗しましたが、戦いの末に破れ、集落も文化も失われてしまいました。

現在では、洞窟だけが残り、貸別荘となっている建物もあります。この住居の特徴は、夏40℃、冬10℃以下という環境で、洞窟の中は常に20℃前後と過ごしやすい事です。

グラン・カナリア島の主な見どころ

ベンタイガ岩

先住民が聖なる岩と崇めました。季節を知る装置があり、豊穣を祈りました。

ヌブロ岩

岩山のてっぺんにあり、天に近い聖なる山として崇め、山に捧げものをして雨ごいをしました。

リスコ・ガイド洞窟

1農耕民族だった先住民にとっても種まきの春と、収穫の秋を把握する古代のカレンダーが発見されました。それは逆三角形が刻まれており、季節の変化とともに太陽光が当たる三角形が変わるというものでした。これで、春と秋の季節の変化を把握していました。

ラス・パルマス

島最大の町で、スペイン人が築いた港町です。

グラン・カナリア島の情報

地図

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