スペイン北部サンティリャーナ・デル・マール村にある、アルタミラの洞窟に描かれているのは、旧石器時代末期に描かれた野牛、イノシシ、馬、トナカイなどの動物を中心とする洞窟壁画です。13000年前の落石により洞窟の入り口が閉ざされ密閉状態となり、外気に触れることなく時を過ごしたことで、理想的な保存状態で発見されました。

1879年に弁護士で古美術収集家であるサンス=デ=サウトゥオーラの12歳の娘・マリアが偶然見つけました。

サウトゥオーラは調査をし、1880年に学会で発表しましたが、壁画は偽物と決めつけられてしまいました。壁画が本物であることが証明されたのは、サントゥオーラが亡くなってから15年がたった1903年のことでした。

アルタミラの洞窟やフランス・ラスコーの壁画の発見により、旧石器時代の文化が高度であったことが分かってきました。

旧石器時代に描かれた壁画の素晴らしさから「旧石器時代のシスティーナ礼拝堂」と呼ばれています。獣脂に黄土や木炭、マンガン酸化物を溶いたもので描かれ、岩肌の凹凸を生かしながら、立体感をつける等の絵画技術が見られます。

現在は外気(二酸化炭素など)に触れ痛みがひどくなっているため公開はされていません。現在、「アルタミラ国立博物館研究センター」、「国立考古学博物館(スペイン・マドリード)」、「志摩スペイン村のテーマパーク内」の3か所にレプリカが展示されています。

ラスコーの壁画

フランスのラスコーの壁画は、近くで遊んでいた子供達が偶然発見した先史時代の遺跡です。洞窟の壁に絵を書いた理由の仮説が多くあり、興味深いです。

アルタミラの洞窟 地図

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